建物価格は毎年上昇:価格や性能を含めてしっかり会社を比較していますか?

はじめに
マイホーム を購入する際、多くの人が価格やデザインを重視します。しかし、住宅価格は2013年から毎年上昇し続けており、建物の面積は縮小傾向にあります。坪単価は中央値で90万円を超えており、予算の負担が大きくなっています。
本記事では、現在の住宅市場の動向を踏まえながら、価格と性能のバランスを考えた住宅会社の選び方について詳しく解説します。注文住宅 を検討する方が、コストパフォーマンスの高い住宅を選ぶためのポイントを紹介します。
1. 住宅価格の推移と市場動向
1-1. 2013年からの価格上昇の背景
住宅価格の上昇は、主に以下の要因によるものです。
- 建築資材の価格上昇(木材・鉄鋼・セメントなど)
- 労働賃金の増加(職人不足による人件費の高騰)
- 省エネ基準の強化(高性能住宅の義務化によるコスト増)
- 土地価格の高騰(市街地を中心に価格が上昇)
1-2. 住宅面積の縮小傾向
価格上昇に伴い、住宅会社は建物の面積を小さくすることで総額を抑える傾向があります。これにより、
- リビングや収納スペースの縮小
- 間取りのコンパクト化
- 無駄を省いた設計の増加
- 土地の狭小化による駐車スペースの縮小
といった変化が見られます。
1-3. 住宅ローン負担の増加
フラット35の利用者調査(2023年度)によると、
- 世帯年収が増えていないにも関わらず、総返済負担率が上昇
- 住宅ローンの年収倍率が高水準を維持
- 低金利時代の終焉によるローン金利の上昇
しており、多くの家庭で住宅購入の負担が増加しています。
1-4. 価格上昇の影響を受けやすい世帯
特に影響を受けるのは、
- 初めて住宅を購入する若年層の世帯
- 共働きでない単収入世帯
- 子育て世帯(教育費も増加)
であり、これらの家庭は返済負担率が30%を超えるケースが増えています。
2. 住宅会社を比較する際のポイント
2-1. 坪単価だけで判断しない
坪単価は重要な指標ですが、単純に安いから良い、高いから高品質とは限りません。以下の点を考慮して比較しましょう。
- 標準仕様の違い(断熱性能・設備・構造)
- 追加費用の有無(オプションや施工費)
- 保証やアフターサービスの充実度
- 住宅の耐久性やメンテナンスのしやすさ
2-2. 性能とコストのバランスを見る
高性能住宅をお値打ちに提供している住宅会社を選ぶために、
- 断熱等性能等級(7以上が理想)
- 一次エネルギー消費量の削減率(35%以上)
- 耐震等級(3が理想)
- 耐久性UPの対策(シロアリ対策の方法、制振装置の有無、メンテナンス部分の削減etc)
太陽光システム採用の場合の価格(今後の新築は設置が義務化されます)
などの性能基準を確認しましょう。
3. 失敗しない住宅購入のために
3-1. 参考事例:比較せずに高額な住宅を購入したケース
Aさんは、十分な比較をせずに契約しました。しかし、
- 性能が低いにも関わらず高額だった
- 断熱性能が不十分で冬の寒さが厳しく今までのアパートより高額な電気代が発生
- 追加費用が発生し、予算オーバーしてしまい外構工事を断念
- 説明されていた断熱性能を満たしていないことが後で発覚
- 建てた後にはるかに性能が高くおしゃれな家がもっとお値打ちに建てられることが判明
という結果になり、後悔することに。
3-2. 参考事例:比較して高性能な住宅を安く建てたケース
Bさんは、複数の住宅会社を比較し、
- ZEH基準を満たした高性能住宅
- 坪単価75万円以下で総額を抑えることに成功
- 標準補償内容が充実していたため安心
- 同じ性能、建物仕様で坪単価が10万も安く建てることに成功
太陽光システムが特別価格で設置でき大幅に電気代を削減できた - 断熱性能が高く、太陽光システム搭載の為気にせずエアコンを稼働させられる
しっかり比較検討したことで、コストパフォーマンスの高い住宅をお値打ちに手に入れられました。
4. まとめ
住宅価格の上昇が続く中で、マイホーム を建てる際には、価格と性能のバランスをしっかりと比較することが重要です。
- 坪単価だけでなく、標準仕様や保証を確認する
- 住宅会社ごとの性能を比較し、高性能な住宅を選ぶ
- 資金計画を立て、無理のない返済計画を組む
- 建物と土地の価格だけではなく50年間で発生する費用を含めて判断する
暮らし を楽しむために、後悔しない家づくりを進めましょう。