住宅価格は来年年始に確実に上がる!?:家を建てるなら“今年中”が本当に最後のチャンスかもしれない

なぜ「今年」が家づくりの大きな分岐点になるのか
家づくりを検討している多くの方は、
「どの会社で建てようか」「予算は足りるのか」といった悩みを抱えながら、少しずつ情報を集めていると思います。しかし、これから住宅を検討するうえで、もっと大切な視点があります。
それは――
「住宅価格は今後、着実に上がり続ける」という現実です。
そしてこの価格上昇は、
・建材の高騰
・人件費の上昇
・物流コストの増加
だけではありません。
2026年から追加される 法人税4%の上乗せが、
住宅価格の値上がりを加速させると確実に考えられているからです。
この4%はどのようなものかというと、防衛費の増額分に充てる分としての法人税4%UPとなります。日本国内の企業が全てすべからく負担することが決定しています。
法人税4%アップは、なぜ住宅価格に影響するのか?
「税金が増えるだけで、どうして住宅が高くなるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
しかし、次の点を理解するとイメージが変わります。
住まいは「企業が作る」
そして企業は「税金を払う」
住宅は、建設会社・メーカー・工務店など、さまざまな企業が関わって作り上げる商品です。
材料を仕入れる会社
設備を作る会社
運送を担う会社
施工する職人の所属会社
設計する会社
これらすべての企業が「法人」。
そして 来年から法人税に追加で4%の負担が発生するのです。
企業は、負担増を“最終価格”に反映せざるを得ない
企業が税金分の負担をすべてかぶることはできません。
利益が減ると、倒産や品質低下につながるからです。
結果として、
・食品
・日用品
・衣料品
・車
・家具
・電化製品
そして 住宅が例外なく値上がりする未来が避けられないのです。
住宅ほど値上がりの影響が大きい理由
住宅は「人生最大の買い物」。
だからこそ、たった数%の価格上昇であっても、金額のインパクトが非常に大きくなります。
たとえば…
■ 建物価格3000万円 → たった4%で?
3000万円 × 1.04 = 3120万円
たった“年をまたぐだけ”で120万円の差。
・性能が上がるわけではない
・設備が良くなるわけでもない
・間取りが変わるわけでもない
「まったく同じ家」が、
税金が変わるだけで 120万円高くなる のです。
120万円の差が、家づくりに与える“本当の影響”
120万円と聞くと「大きいようで小さい気もする」と思う方もいるかもしれません。
しかし家づくりにおいて120万円は 非常に大きい金額 です。
120万円あればできること
● キッチンをワンランク上げられる
● 断熱性能を大幅にアップできる
● 収納を増やせる
● 外壁材のグレードアップ
● 太陽光パネルを増設できる
● 家具・インテリアに回せる
● 子ども部屋のプランが広がる
ローンで見ると、さらに差が広がる
最近の住宅ローンは40年〜45年で組むのが一般的です。
120万円の差は、
ローンの利息を含めると 実質180万〜210万円以上の負担増 にもなる可能性があります。
つまり…
“契約のタイミングが悪い”だけで、何十万円〜百万円単位で損をしてしまう。
だからこそ、今の住宅検討者は
「価格のタイミング」という視点を持つ必要があるのです。
住宅価格の上昇はすでに始まっている
実は「住宅価格の値上がり」は2020年からずっと続いている
法人税4%の増税は“これから”起こる値上がりですが、
実は住宅価格はすでに ここ5年間で大幅に上昇 しています。
2020年以降、
● 木材不足(ウッドショック)
● 世界的な住宅需要の増加
● 輸送コストの増加
● 職人不足による人件費の上昇
● 電気代高騰による工場コスト増
これらが重なり、住宅価格は 平均20〜35% 程度上昇。
「以前より少し高い気がする」
というレベルではありません。
ウッドショックで上がった価格は下がらなかった
かつては「木材不足が解消されれば価格は元に戻る」と言われていましたが、
現実はその真逆。
なぜなら…
● 木材以外の“コスト上昇”が止まらなかった
・鉄
・断熱材
・サッシ
・設備(キッチン・風呂など)
・電気工事
どれも値上がりし続けています。
住宅設備は約3ヶ月〜半年ごとに価格改定されている
実は、各メーカーはここ数年、
毎年1〜2回のペースで
キッチン・お風呂・トイレなどの価格改定 を行っています。
住宅会社にとっては「突然届く値上げ通知」に近い状態です。
これが今後、法人税増税によりさらに加速します。
住宅会社が実は最も恐れているのは「2026年の価格改定」
ここで、多くの人が気づいていない事実があります。
それは…
来年の価格改定は、過去最大レベルになる可能性が高いという点。
理由は単純です。
● 1月の恒例値上げ
+
● 法人税4%上昇による原価の押し上げ
+
● 電気代高騰による生産コスト増
+
● 人手不足による職人単価上昇
“大幅値上げ”は確実
という構図です。
住宅会社の本音
これは業界の内部にいる者としての実感ですが、
「来年の価格改定は正直こわい」
という声が、全国の住宅会社から聞こえています。
住宅会社が思っている以上に、
値上げ幅が大きくなる可能性が高いからです。
これらの背景を踏まえると、
住宅価格が“今より下がる”未来を期待するのは、
現実的ではありません。
年内に動き出す価値とは何か
家づくりは「急ぐべき」と「焦るべき」が違う
「値上がりしそうだから急いで決めなきゃ!」
と思う必要はありません。
しかし、
“焦りは不要だが、行動は必要”
というのが正確です。
では、なぜ動き出す必要があるのでしょうか?
理由① 価格が確実に上がるなら“今現在の価格が最安値”だから
この1点だけでも、
年内に動く価値は十分にあります。
たとえば…
3000万円 → 3120万円
(120万円の差)
これを単純に比較するだけでも大きな差ですが、
住宅ローンの総返済額で見ると…
■ 120万円の価格差は
総返済で約180万〜210万円の差になる
つまり
「来年建てる家」は、
● 性能が上がるわけでも
● デザインが良くなるわけでも
● 設備が強化されるわけでもない
まったく同じ家なのに、より高くなる
ということです。
『仮契約という形で今契約なら将来的に現在価格をFIXできますよ』という会社があります。
はたしてそうでしょうか?
間違いなくその場合の契約書の約款には、社会情勢や政治的理由により変動がある場合は価格の変動がありますと記載があるはずです。
お客様が住宅会社の経営者だったら自分が赤字を出してでもお客様に4%もの上昇分を還元するでしょうか?
理由② 適切な住宅会社を選ぶ時間が必要だから
年末ギリギリで焦ってしまうと…
● 本来の性能比較ができない
● 会社選びを誤りやすい
● 価格に気を取られて重要なポイントを見落としやすい
● 間取りが雑になる
● 契約までの判断が雑になる
つまり、家づくりの満足度が大きく下がります。
家づくりは「価格だけ」で選ぶと絶対に失敗する
価格は非常に大切ですが、
それ以上に重要なのが「性能」「安心」「住み心地」です。
特に近年は、
● 夏と冬の“二極化”
● 電気代の高騰
● 自然災害が増加
● 資産価値の変化
など、環境が大きく変わっています。
理由③ 今の家づくりは「性能が将来の生活を左右する」
たとえば…
- 断熱性能が低い
→ 電気代が高くなる
→ 住み心地が悪くなる
→ 体調が悪くなりやすい
→ せっかく太陽光を搭載しても思うほど効果が無い - 気密が弱い
→ 夏冬の冷暖房が効かない
→ 隙間風が多く壁の中で結露する
→ 隙間が多い為換気システムがうまく作動しない - 木材に適切なシロアリ処理(建物全体防腐防蟻)がされていない
→ 外来種であるシロアリは屋根などの二階から侵入する
→ シロアリ被害を一部でも受けると再処理ができない
→ 建物をCTスキャンしないと被害の深度がわからない
→ 再処理できても床下のみの為お金の無駄 - 耐震性能が低い
→ 災害時に家が壊れるリスク
→ 耐震等級は震度6強等に一度耐えれればよいという低レベル
→ 制振装置が無い為繰り返しの大地震に耐えられない
→ 建物に住めなくなった場合避難先で二次被害を受ける
値上がる前に“良い家”を建てることは、結果的に毎月の生活コストを抑えることにもつながる。
これは家づくりの中でも非常に重要な視点です。
実際にどれくらい差が出る?「参考事例」
ここでは実際に、
● 家族構成
● 間取り
● 価格
● 性能
● 建てた時期
により、どれだけ差が出るかを
リアルなシミュレーション形式で紹介します。
参考事例① 「年末に動いたA様邸」
(夫婦+子ども1人)
A様が動き出したのは11月
A様は10月に初めて住宅会社巡りを開始。
最初の相談で話されたのは、
「来年の値上げが怖かったので、まずは相談だけでも…」
という一言。
A様は、情報収集を続ける中で
次の点に魅力を感じて弊社に来られました。
●シロアリ対策が建物全体に施されている
● 断熱等級7の高性能住宅
●耐震等級3での構造設計
● 気密施工の質
● 太陽光によるランニングコスト削減
● 設計の自由度
● 生涯コストを意識したお金のかからない家
A様が11月中に契約した理由
A様は同じ内容の家を
「今年と来年でいくら違うか?」
を徹底的に比較されました。
すると…
■ 今年 → 2980万円
■ 来年 → 3110万円(予想)
差額130万円。
これが最終的な後押しとなり、
A様は年内契約を決断。
A様の言葉
「同じ家を建てるのに、時期だけで130万円違うのはもったいない。
その分、キッチンを良いものにできました。」
実際にどれくらい差が出る?「参考事例」
参考事例② 「春まで待ったB様邸」
(夫婦+子ども2人)
B様は、「焦らずゆっくり検討したい」とのことで、
12月ではなく翌年の3月に本格的な計画を開始しました。
B様の希望条件
● 4LDK
● 断熱性能は等級7が欲しい
● 太陽光もつけたい
● 予算は3000万円台前半
● ランニングコストが安い暮らしを希望
しかし、年をまたいだことで起きた変化
B様が検討していた家は、
前の年であれば 3,180万円 で建てられる内容でした。
ところが、翌年の価格は…
■ 3,310万円
なんと 130万円の上昇。
しかも、これは
「性能が上がったから」でも
「間取りが良くなったから」でもありません。
まったく同じ家が130万円値上がりしただけ。
対策として太陽光を削ることに…
当初B様は6kWの太陽光を希望していましたが、
130万円の値上がりを吸収するため、
泣く泣く 太陽光システムをあきらめました。
その結果…
● 月々の電気代削減効果が小さくなる
● 売電収入が無くなる
● 長期的なメリットが減少
という影響が出てしまいました。
B様の言葉
「同じ家なのに、タイミングだけでこんなに違うとは思っていませんでした…
もっと早く動いていたら、設備を削らずに済んだのに…」
家づくりは大きな買い物だからこそ、
検討のタイミングが大きく影響する という典型的な例です。
家づくりで後悔する人の共通点
多くのご家族を見てきて、『後悔した』と話されている方にはある共通点があります。
ほとんどの方がこの場合に該当します。
共通点① 「価格が下がる未来を期待してしまう」
多くの方が無意識に
「いつか住宅価格が下がるのでは?」
と期待してしまいます。
しかし、現実は逆です。
● 世界的に“資材は値上がりし続けている”
● 日本は円安傾向で輸入コストが上昇
● 職人不足で人件費が毎年上昇
● 住宅の省エネ義務化で性能基準が厳しくなる
● 防衛費増税でコスト負担がさらに増える
下がる理由が一つとしてありません。
共通点② 「情報収集より住宅会社選びを焦ってしまう」
家づくりは
● 値段だけで決める
● デザインだけで決める
● 担当者の印象だけで決める
などに偏ると、必ず後悔します。
正しい順番はこれ
- 性能の基準の違いを知る(断熱等級5・6・7、C値、耐震など)※断熱6と7は2倍程度の性能差がある
- ランニングコストの差を知る※外壁がサイディング等の場合メンテナンスコストがかなり高い
- プランを作成し、総予算表にて見えない部分も確認する※諸経費の中に建物の必要費用が別計上されていることが多い
- 最後に価格を比較する※建物価格を安く見せるために必要経費を別項目としていることが多い為、要注意です
この順番を守ることが、
“後悔しない家づくり”の絶対条件です。
その建物価格は本当に適正価格ですか?
これからの家づくりで最も大切なこと
結論から言うと、
これからの家づくりで最も大切なのは
「性能 × 生涯コスト × タイミング」の3つ。
どれが欠けても、
将来の暮らしが苦しくなります。
① 性能
これからの気候変動で
春と秋の“省エネ季節”はどんどん無くなります。
つまり、
・ 夏はエアコン必須
・ 冬は暖房必須
・ 春秋がほとんどない
一年中、冷暖房を使う前提で
家を考えなければいけません。
そのために必要なのは…
● 断熱等級7
・C値0.3前後の高気密
・熱交換型換気システム
・日射遮蔽・日射取得の最適設計
これらが整うことで、
・ 電気代が下がる
・ 温度差がなく健康的
・ 長期的に快適
・ メンテナンス費が減る
という“生涯コストの最も重要な対策”になります。
② コスト
家は建てて終わりではなく、
建ててからが本当のスタートです。
毎月の生活費を左右するのは…
● 電気代
● メンテナンス費
● 修繕費
これらを大きく削減できる家は、
一見高く見えて、実は長期では“最も安い”のです。
安かろう悪かろうは有名な言葉ですがまさにその通りとなります。
③ タイミング
最後に、今回のブログのテーマでもある
「法人税4%増税」です。
これは
● 全企業に影響
● 全商品に影響
● 全家庭に影響
つまり、家づくりにも
ほぼ確実に反映されるコストです。
■ 今の価格が“これから先で最も安い価格”
である可能性が極めて高い。
結論:家づくりは「選ぶタイミング」も性能の一部です
家族を守るための家づくりは、
● 性能
● 設計
● 会社選び
● デザイン
● 価格
だけでなく、
“タイミング”もまた、大切な性能のひとつ。
たとえば、
120万円の値上がりを回避できれば、
● キッチンをグレードアップ
● 太陽光容量を増やす
● 収納を増やす
● リビングの広さを確保する
● 外観デザインの幅が広がる
など、
同じ予算でも“より良い家”が建てられます。
同じ家なら、安く建てられる今が最高に合理的なタイミング。
まとめ:これから家づくりをする人が、今日から必ず意識すべき3つのポイント
ここまでの内容を一言でまとめると、
「家づくりは、性能 × 生涯コスト × タイミングで未来が決まる」
ということです。
特に2026年以降の日本では、
● 防衛費増税による法人税4%アップ
● 住宅価格の毎年の値上げ
● 人件費・資材価格の高騰
● 電気代の上昇
● 気候変動で冷暖房費が増える未来
──これらが同時進行で進んでいます。
そのため、家づくりを検討するご家族にとって
「本当に正しい選択」をする難易度が年々上がっています。
そこで、
今回のブログの重要ポイントを 3つに凝縮 してお伝えします。
■ 1. 「性能の高い家」は将来の負担を大きく減らす
断熱等級7、C値0.3前後、熱交換換気システムなど、
しっかりと性能を高めた家は、将来の支出を大きく抑えます。
高性能住宅は、
● 冷暖房に頼りすぎない
● 温度差が減ることで健康にもメリット
● 結露による建物劣化を防ぐ
● 修繕費を抑える
● 売却価値が高い
など、生涯コストで見ると圧倒的に “得” です。
■ 2. 「価格」はこれから確実に上がり続ける
住宅価格が下がる可能性はほぼゼロ。
むしろ、
● 防衛費増税による企業コスト上昇
● 資材価格の上昇
● 人手不足による人件費上昇
● 省エネ基準の段階的強化
と、 上がる理由しかありません。
税込3000万円の建物が
来年には3120万円(+120万円)になる試算も、
決して誇張ではありません。
■ 3. 「タイミング」は“最も過小評価されている性能”
同じ家でも、
建てるタイミングが違うだけで 100万円以上の差 が出ることは普通です。
性能を上げるかどうかよりも、
タイミングのほうが家計に与える影響が大きいことさえあります。
例えば…
● 年内契約 → 現行価格で建てられる
● 来年契約 → 性能変わらず値段だけ上がる
これが一般的な流れです。
つまり、
「より良い家を、より低いコストで建てられる最適な時期は“今”である」
この事実は、
これから家づくりを始める方にとって最も重要なポイントです。
■ 最後に:家づくりは“未来の家計を守る投資”
住宅は人生で最も高額な買い物ですが、
同時に“未来の家計を守る為の最大の投資”でもあります。
性能が高ければ、
家は「毎月の出費を抑えてくれる強い味方」になります。
逆に、性能が低く、タイミングを誤れば、
家は「毎月の出費を増やし続ける重荷」になりかねません。
本当に賢い家づくりとは
① 性能を知る
② コストを読む
③ タイミングを逃さない
この3つを同時に満たすことです。
そしてその判断は、
「情報を知っているかどうか」
で大きく変わります。
あなたの家づくりを後悔のないものにするために
● いつ建てるべき?
● どんな性能が必要?
● 予算はいくらが妥当?
● どの住宅会社が正解?
こうした疑問があるなら、
今が“最適な相談タイミング”です。