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有資格者のプロの設計士:無資格者がプランを作る危険性(建築士法違反)

※ 平成30年1月23日の静岡新聞3面より

有資格者の設計士によるプラン作成の重要性

昨今の住宅業界で注目されている設計の問題

住宅を建てる際、多くの人が「デザイン」や「間取り」、「インテリア」などに目を向けがちですが、そのプランが誰によって作られたかという点に注目することも非常に重要です。特に、近年の巨大地震が頻発している日本では、家の耐震性能が最も重要なポイントとなります。ここで問題となるのは、無資格者である住宅営業マンがプランを作成しているケースが多く見られることです。

無資格者のプラン作成には多くのリスクが潜んでいます。本来、家を設計するには建築士の資格が必要ですが、営業マンが無資格でプランを提案することで、耐震性や法的な基準を満たしていない建物が出来上がる危険性があります。無資格者の住宅営業マンが壁倍率や壁量計算などの概念が理解できるでしょうか?許容応力度計算が必須と言われている時代に、住宅営業マンが部材の構造計算が理解できるでしょうか?そこにはコストカットという落とし穴が存在するのです。

耐震等級3が求められる時代に

日本は地震大国であり、住宅の耐震性は家族の安全を守るために不可欠です。現在、耐震等級3という最高等級が推奨されており、この基準をクリアした家であれば、災害時のリスクを大幅に軽減できるとされています。しかし、耐震等級を意識せずに設計される無資格者のプランでは、耐震基準を満たさないことがあり、万が一の際に命を守る家でなくなってしまう危険があります。


無資格者によるプラン作成のリスク

法律や規制を理解していない

住宅を設計する上で、建築基準法や耐震基準、さらには省エネ基準などを理解しておくことが不可欠です。有資格者である設計士は、これらの法律や規制に基づいて住宅設計を行い、住宅が安全で快適に暮らせる空間となるよう配慮します。一方で、無資格者である営業マンがプランを作成する際、こうした基準を理解せずにデザインや間取りを決めてしまうことが多く、法律違反や不適切な設計が行われるリスクが高まります。

事例:無資格者による違法建築

一部の事例では、無資格者が作成したプランに基づいて建てられた家が、建築基準法に違反していることが後から発覚し、住宅の大規模な修正工事や最悪の場合、取り壊しが必要になったケースもあります。こうした事態は、最初から有資格者のプロの設計士に依頼していれば防げたはずです。

耐震性能の不備

前述の通り、耐震性能は現代の住宅にとって非常に重要な要素です。特に日本では、地震の発生リスクが非常に高いため、耐震等級3の家づくりが推奨されています。しかし、無資格者によるプランでは、耐震性の確保が十分に行われていないことが多く、地震時に建物が倒壊するリスクが高まります。


有資格者による設計士の強みとは?

プロフェッショナルとしての知識と経験

有資格者である設計士は、専門的な知識と経験を持ち、法律や規制に基づいた安全な住宅設計を提供します。また、設計士は建物の構造計算や耐震性能の確保、さらにはエネルギー効率の最適化まで考慮して設計を行うため、長期的に快適で安全な住まいを実現することが可能です。

自由設計によるオーダーメイドの家づくり

有資格者の設計士は、クライアントのニーズに応じて柔軟な対応ができるため、自由設計によるオーダーメイドの家づくりが可能です。デザインだけでなく、機能性耐久性にも優れた家を提供することができるため、理想の住まいを実現するための頼もしいパートナーとなります。

事例:プロの設計士によるデザイン住宅

たとえば、ある設計士が手がけたデザイン住宅では、外観の美しさだけでなく、耐震性能省エネ性に優れた設計が評価されています。この住宅は、耐震等級3を取得し断熱等級7を実現し、地震対策や断熱対策が万全でありながらも、オシャレなインテリアや機能的なキッチンが特徴です。構造計算や断熱計算がわからない住宅営業マンのプラン作成により、基準を満たしていない建物を「満たしているだろう」という安易な勘で判断し提案されています。性能を満たした高性能住宅は、無資格者では実現できない高度な設計力が必要です。


有資格者に依頼することで得られる安心感

建物の安全性と長期的な価値の確保

有資格者の設計士に依頼することで、安全性はもちろんのこと、住宅の長期的な価値も確保されます。適切な耐震設計がなされた住宅は、地震の際に家族の命を守るだけでなく、将来的に売却する際にも高い評価を受けることが期待できます。

工務店との連携による総合的な家づくり

有資格者の設計士は、クライアントに最適なプランを提案します。また、設計士が直接現場に足を運び、施工の進行状況や品質管理を徹底することで、家づくり全体がスムーズに進行します。


無資格者のプラン作成がもたらすデメリット

コスト削減のための無資格者利用がもたらす問題

一部の住宅会社では、コスト削減のために無資格者の営業マンにプラン作成を任せているケースがあります。このようなプランは一見、魅力的な価格に感じるかもしれませんが、将来的な修繕費やリフォーム費用が大幅に増える可能性があるため、結果的には高くつくことがあります。

事例:コスト削減が原因で発生した後悔

ある住宅オーナーは、無資格者によるプランで建てられた家に住んでいましたが、数年後に耐震性能に問題があることが判明し、数百万円の追加修繕が必要になりました。最初から有資格者に依頼していれば、このようなトラブルを避けられたはずです。

事例:断熱性能が営業マンから言われていた性能と違う

ある住宅オーナーは、無資格者によるプランで建てられた家に住んでいましたが、知人の設計士に断熱計算をしてもらったところ営業マンから聞いていた断熱性能を満たしていないことがわかりました。断熱性能は建築当初でしか対応することができず施主は大きな後悔をすることになりました。公的な証明書も発行されておらず口頭での説明のみだったようです。


結論:住宅プラン作成はプロの設計士に任せるべき

家づくりにおける安全性と安心感を得るために

住宅は家族が長く暮らす場所であり、その安全性は何よりも重要です。有資格者のプロの設計士に依頼することで、法律や規制を遵守した安心・安全な家を手に入れることができます。また、設計士の知識と経験を活かして、オシャレで機能的な住まいを実現することができるため、満足度の高い家づくりが可能です。

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